《 12月22日 今日は何の日?》
- 冬至(とうじ)
北半球では1年の内で最も太陽の位置が低くなり、日照時間が最も短くなる日です。
中国や日本では、冬至は太陽の力が一番弱まった日であり、この日を境に再び力が甦ってくることから、陰が極まり再び陽にかえる日という意味で「一陽来復(いちようらいふく)」といって、冬至を境に力が蘇り運気が上昇すると言われています。また冬至には「ん」のつくものを食べると「運」を呼び込むことができると伝えられています。なんきん、にんじん、だいこん、れんこん、うどん、ぎんなん、きんかん……など「ん」のつくものを「運盛り」といい縁起をかついでいたのです。運盛りは縁起かつぎだけでなく、栄養をつけて寒い冬を乗りきるための知恵でもあります。また、「いろはにほへと」が「ん」で終わることから、「ん」には一陽来復の願いが込められているのです。
<ゆず湯>
寒い日のお風呂は最高ですね。冬至にゆず湯に入る習慣は、湯で心身を癒す「湯治(とうじ)」との語呂合わせだとも言われています。冬が旬のゆずは香りも強く、強い香りは邪気を遠ざけるという考えもありました。
実際にはどのような効果があるのでしょうか。何も入れない普通のお湯とゆず湯を比較したところ、入浴後の血管拡張に4倍の差が認められ、深部体温にも0.6℃の差が生じたという実験報告があります。ゆずの精油成分であるリモネンという血管拡張効果のある成分がお湯に溶け出すことで身体が温まるのです。寒いこの季節だからこそ、熱いお風呂で温まりたいという人が多いようですが、体を芯から温めるという意味では熱いお湯よりもぬるめのお湯(41℃まで)に10〜15分ほど浸かるのが効果的です。ぬるめのお湯にゆっくりつかることで、血管が広がって血液循環が良くなり体の奥の方から温まるだけでなく冷えにくくなり、副交感神経を優位にさせて質の良い睡眠につながるのです。
年末の寒いこの時期、上手な入浴で風邪をひきにくい身体を作りたいものです。
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~鍼灸師会マガジンより~
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