女性の閉経前後の更年期(45~55歳)、卵巣摘出手術後、放射線治療による卵巣機能減退時などに急にカーッと熱くなりほてったり、ドッと汗が出たりする症状を「ホットフラッシュ」と言います。
東洋医学では「気逆」といい、本来、上から下に流れる気が反対に上に上昇してしまいます。
<ホットフラッシュの原因>
更年期の女性ホルモンバランスの乱れ(卵巣機能の低下)
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脳(視床下部)の指令通りに女性ホルモンの分泌ができなくなる
↓
自律神経がパニックを起こしてしまい誤作動を起こす
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ほてり・のぼせ・冷え・多汗・寝汗・動悸などの自律神経症状が現れる
<ホットフラッシュの症状>
・突然カーッと熱くなり汗をかく(顔・頭・首・背中・胸など)
・寝汗をかいて起きてしまう
・寝起きにどっと汗をかく
など体温調節が上手にできなくなってしまう
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いつ症状が起きるかわからないという不安、中途覚醒による不眠などからよけいに体調を崩してしまう
<ホットフラッシュの対処法>
・濡らしたハンカチやタオル、ウエットティッシュや汗拭きシートなどで首・脇の下・肘の内側を冷やす(大きな血管を冷やす=頸動脈・腋窩動脈)
・「気逆」の状態のため、上半身を冷やし下半身を温める
・脱ぎ着できる服装、通気性の良い素材を選ぶ
・袖付きのインナーを着る(地肌に直接着るより体感温度が2~3℃下がり汗染みも出にくい)
・扇子やうちわであおぐ(常に持ち歩く)
・胸の上部(乳頭の5㎝上)をひもでしばることで、しばった所より上部の顔や脇の発汗を抑える(=芸者の高帯)
(半側発汗の作用により圧迫した部分の反対側の発汗を抑える)
・運動をして汗腺を鍛える
・リラックスする(ストレスを溜めない)
・禁煙(喫煙や副流煙はホットフラッシュの引き金になることがある)
・カフェイン・アルコール・辛い食べ物は控えめに(刺激物はホットフラッシュの引き金になることがある)
・血管作動作用のある食品は控えめに(赤ワイン、コーヒー、ココア、紅茶、緑茶、柑橘類、チーズ、ベーコン、ソーセージ、スナック菓子、うま味調味料、チョコレート、アスパルテーム(甘味料))
・外出15分前にエアコンを止める(室内と室外の温度差を減らし汗が一気に吹き出るのを防ぐ)
・適正体重を保つ(太っていて元々体温が高い人はホットフラッシュを起こしやすい)
・規則正しい生活を送る(不規則な生活では自律神経が乱れてしまうためホットフラッシュを起こしやすくなってしまう)
・鍼灸(自宅灸もおすすめです)
更年期①はこちら→「更年期の出現順序」
のぼせのツボはこちら→「のぼせのツボ」
発汗と自律神経はこちら→「発汗と自律神経」
更年期障害とストレス・副腎はこちら→「更年期障害とストレス・副腎疲労」
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