科学も認めるはりの力「鍼刺激による血液循環作用の反射性メカニズム」

<反射のメカニズム>

鍼刺激により皮膚を刺激

その部位を支配する神経が興奮

その情報は脳や脊髄へと伝えられ、心臓や血管を支配する自律神経の活動に影響を与えます

これが反射の基本的な流れ(反射回路)になります

反射回路には脊髄を中枢とする「脊髄反射」と脳を中枢とする「上脊髄反射」、脳も脊髄も介さずに末梢で起こる「軸索反射」が存在します

<鍼刺激による「脊髄反射」と血液循環改善>

子宮の血流は、会陰部や足への鍼刺激で増加します

この反応は脊髄で統合される「脊髄反射」であり脳を必要としません

子宮の血管には副交感神経の血管拡張神経の支配があり、この血管拡張神経は脊髄の一番下の部分(仙髄)から伸びています

会陰部や足からの「体性感覚神経」も脊髄の同じ部分に入るため、二つの神経が脊髄内で連絡して「脊髄反射」が起こると考えられています

このように体性ー自律神経反射では脊髄の同じ部分で連絡する「体性感覚神経」と「自律神経」が脊髄反射回路でつながって生じる場合が多いです

<鍼刺激による「上脊髄反射」と血液循環改善」>

四肢遠位部(手や足)への鍼刺激は、体幹や四肢近位部の刺激に比べて、血圧上昇や心拍数増加を誘発しやすい傾向にあります

この反応は脳幹(延髄の循環中枢)で統合される「上脊髄反射」ですが、この反射によって上昇した血圧が血流を増加させることにつながります

血圧に依存して血流が変化する骨格筋など多くの器官では、血圧増加に伴い血流が増加します

ただしこの場合の筋血流増加は、血圧上昇による二次的な反応です

<鍼刺激による「軸索反射」と血液循環改善」>

刺激部位の近くにある皮膚や筋など末梢神経では「軸索反射」によって血流が増加します

この反射は、体性感覚神経の末梢側の軸索末端から血管拡張物質が放出されることで生じるため、脊髄を必要としません

「軸索反射」は刺激部位と反応部位が末梢神経の分枝で直接連絡している場合に起こるのです

例えば、腰神経叢で連絡している伏在神経と坐骨神経ですが、伏在神経への鍼刺激が坐骨神経血流を増加させることも、この「軸索反射」によるものと考えられます

<脳疾患予防の可能性>

大脳皮質の血流は、四肢や顔面への鍼刺激によって増加します

この反応は、血圧の上昇に伴って見られることもありますが、血圧依存性の反応ではなく、積極的な脳血管の拡張によって誘発されるものです

大脳皮質や海馬には、アセチルコリンを使って情報を伝達する神経(コリン作動性神経)が豊富に分布しており、このアセチルコリンには脳血管を拡張させる働きがあります

そして鍼による刺激には、コリン作動性神経を活性化してアセチルコリンを増やし、脳血管を拡張させる作用があると分かっています

アルツハイマー病で著しく変性するコリン作動性神経には神経成長因子の分泌を高める働きや、虚血性障害から神経細胞を守る働きもあることから鍼刺激でコリン作動性神経を活性化することは、脳血管障害の予防やアルツハイマー病予防につながる可能性があると考えられます

~日本鍼灸師会より~

 

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科学も認めるはりの力「鍼治療の自律神経調節・抗ストレス作用、鎮痛作用」

鍼を皮膚から刺し入れ、その下の筋肉の層まで刺し込む―こうした鍼治療の手順は、皮膚および筋肉内の求心性の(末梢から中枢へ向かう)感覚神経を刺激していると考えられます

感覚刺激に反応する脊髄から中枢神経に向かう経路は、主に「脊髄視床路」で構成されています

痛覚・触覚・振動覚等の知覚神経の刺激は、この「脊髄視床路」を経由して視床に伝導され、さらに大脳の知覚中枢に送られます

加えて「脊髄視床路」「延髄」「中脳」「水道周囲灰白質」「視床下部」などにも分枝を投射してこれらと連絡しています

このような神経経路を基点にして、鍼治療の自律神経調節抗ストレス作用鎮痛作用を考えていきます

<鍼治療の自律神経調節作用>

延髄にあるNTS(孤束覚)は循環器系・呼吸器系・胃腸系から送られてくる求心性内臓情報を中枢に伝える”中継”の働きをします

最近の研究では皮膚からの知覚を受け取り中継していることもわかってきました

NTSは内臓機能の調節の大きな役割を果たしている迷走神経(副交感神経)の起源であるDMV(迷走神経背側核)に隣接しており、一方で、脳幹にあり交感神経の起源であるRVLM(延髄吻側腹外側野)にも投射し繋がっています

このNTSが鍼刺激によってひとたび興奮すると、延髄にあるDMVRVLMの両方あるいはどちらかが活性化して、自律神経機能が変化を受けます(図中a)

これが自律神経調整の働きにつながっていると考えられます

<鍼治療の抗ストレス作用>

動物実験の結果は、ストレスのもたらす様々な生理反応を鍼刺激が変化させることを教えています

①ラットや犬にストレスを与える

交感神経活動が増加し、反対に副交感神経活動は低下します

胃運動は低下、反対に大腸運動が増加

このとき足三里(足のすねのツボ)に鍼刺激をすると

低下した胃運動や増加した大腸運動が正常に戻っていきます

②犬に大音量の雑音を聞かせるストレスを与えると

胃の空腹期の収縮運動が完全に停止してしまいますが、これも足三里に鍼刺激すると

音響ストレスによる障害がなくなり、胃の収縮運動が回復します

↓↓↓

これは鍼刺激が副交感神経を興奮させ、ストレスに曝されていても交感神経の緊張を抑制して、損なわれていた胃腸運動を回復させることを示しています

視床下部から放出されるオキシトシンは「副腎皮質刺激ホルモン放出因子」の発現を阻止することで抗ストレス効果を発揮します

鍼治療の抗ストレス効果は、鍼が視床下部を刺激して、オキシトシンの発現が促され、それによって調整されているものと考えられます(図中c)

慢性ストレス負荷後の鍼治療では、視床下部でオキシトシン細胞が増え、CRF細胞が減ることが確認されています

その結果慢性ストレスに曝されていても内臓の機能異常が見られなくなります

また「強い不安感」「ストレスがうまく処理できない人」「人とうまく付き合えない」などの特徴がある「外傷後ストレス障害」(PTSD)ですが、最近の臨床試験の結果によるとこうしたPTSDに罹った方の治療にも、鍼治療が有効であることが報告されています

<足三里にみられる鎮痛効果>

痛みを和らげる効果(鎮痛効果)にはオピオイドを放出する神経細胞の働きが重要です

脊髄から脳へ伝えられる「痛み」の情報は延髄のレベルでPAG(中脳水道周囲灰白質)から放射されているオピオイド神経によって抑制を受けます「オピオイドの下降性抑制」

鍼治療による鎮痛効果は、鍼の刺激を受けて起こる内因性のオピオイドによって調節されていることが以前から確認されています

直腸の伸展による激しい痛みが足三里への電気鍼治療で減弱することは犬の実験で確認されていますが、オピオイド受容体の働きを抑える「ナロキソン」を実験の前にあらかじめ投与しておくと、電気鍼の鎮痛効果が消失します

このことは足三里への電気鍼治療で内臓痛が減弱するのは、中枢のオピオイド神経が働くことを意味しています(図中b)

~日本鍼灸師会より~

 

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科学も認めるはりの力「健康と自律神経・血液循環の関係」

動脈・静脈・毛細血管を含めると、人間の身体には地球2周半に届くほどの血管が張り巡らされています

血管によって、心臓・脳・肺・肝臓・腎臓といった臓器や手足に酸素・栄養素が運ばれて、老廃物もこの血管を通して排泄・処理されています

とりわけ動脈は、30歳を超えると次第に硬くなり弾力性を失っていきます

動脈硬化の原因

・加齢による血管の弾力性低下

・コレステロールや中性脂肪の沈着による血管の狭窄

・高血圧による血管への負担増加

そのため、年齢とともに高血圧脳出血の危険性が増してしまいます

また、高コレステロール血症糖尿病などの代謝性疾患があると、脳や心臓の冠動脈といった血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞脳梗塞になったり、足などの血管が詰まって難治性の潰瘍や痛みが生じたりします

適度な有酸素運動で末梢循環を良くして新陳代謝を改善することが大切です

<自律神経を整える>

人間の身体には2種類の神経が張り巡らされています

1つは手足・目・首を動かす神経(随意神経)であり、もう1つは自分の意志では動かすことができない神経(不随意神経)です

後者は、神経が人の意志から独り立ちしていることから”自律神経”と名付けられています

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」がありそれぞれ相反する働きを持っています

例えば、適度な交感神経の刺激は心臓の動きを速くします

血管が収縮し血圧が上昇し、アドレナリンの分泌を促し、体の動きを活発にするのに役立つのです

それに伴い、今度は副交感神経が刺激を受けて血管が拡がり血液循環が良くなります

その結果、血液やリンパに流れも良くなり、体の抵抗力が増して健康に繋がっていきます

<自律神経を鍛えるには>

・早起きをする

・ラジオ体操

ウォーキングその他の運動をする

・サウナ

冷水シャワーや水風呂に入る(持病のある方は行わないでください)

・音楽、絵画鑑賞

・読書

・感動する

<体のバランスを保つ>

人の自律神経は車例えればアクセルとブレーキのようなものです

体を能動的に動かそうとすればアクセルである交感神経が働き、休もうとすればブレーキの役割をする副交感神経が働きます

車の場合には運転手が足でアクセルやブレーキを調整し、適正な速度を保ちながら走らせますが、人間の場合は生まれつき体に備わっている自律神経が「五感」「感情」といった高性能なセンサーで自動的に働き、時に早く時にゆっくり作用して体のバランス(ホメオスタシス=恒常性)を保ちながら、健康な体の維持に役立っています

<鍼灸治療で血液循環の改善を>

肩こり足腰の痛みは血液循環が悪いことで起こっていることが少なからずあります

マッサージといった施術でも筋肉や関節などの緊張を解すことで痛みを軽減できますが、鍼灸治療で末梢循環を改善すればさらに大きな効果が期待されます

~日本鍼灸師会より~

 

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科学も認めるはりの力「向ホメオスタシス効果」

西洋医学の補完代替医療として「伝統医学」と呼ばれる医療があります。その一つである鍼灸は、数千年の歴史による実績もさることながら、最近の医学的・学術的研究によって、作用の科学的な説明がなされるようになり、伝統医学の中で占めるポジションが高まってきています。

鍼には生体を最も望ましい状況に誘う力、すなわち「向ホメオスタシス効果」があります。

<深部体温・血圧の正常化>

・生体内部(臓器)の温度でもある深部体温を正常化する働き(低体温↑、高体温↓)

・血圧を正常化する働き(高血圧は↓、低血圧は↑)

<酸化ストレス防御系に与える影響>

呼吸によって身体に入る酸素の5%は活性酸素になってしまいます

それが細胞やDNAを傷つけ(酸化させ)、老化・病気を招くことで死のリスクが高まります

これを避けるため、生体には抗酸化物質があり、また食事から抗酸化物質を摂取することで、酸化ストレス防御系のバランスをとっています

こうした酸化ストレス防御系に鍼施行後

酸化ストレス低減、抗酸化力変化なし、潜在的抗酸化力上昇

<鍼とストレス防御系>

生体がストレスを受けると、下垂体前葉から副腎皮質刺激ホルモンが分泌され副腎皮質を刺激します

これによって副腎皮質からコルチゾールが分泌され

血糖値や血圧が上がりストレスに対抗できるようになります

しかしこの状態が長く続くと、生体は摩耗・疲弊してしまいます

そこで副腎皮質刺激ホルモンは生体を修復させてバイタリティを与えるホルモンであるDHEA-Sを同時に副腎から分泌します

(近年、DHEA-Sが皮膚や脳からも分泌されることがわかってきました)

↓↓↓

鍼の効果を測定するため刺鍼とDHEA-S、コルチゾール、両者の比を検討した結果

鍼施行後、DHEA-S、コルチゾールともに上昇することが分かりました

翌朝には、測定値は両者ともに下降したものの両者の比は優位に高値を示しました

※日本では腰痛肩こりなど鍼灸の対象は痛みであることが多いのですが、欧米では積極的な健康づくりやアンチエイジングの方法として位置付けられています

~日本鍼灸師会より~

 

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腕がだるい・力が入らない・しびれる「橈骨神経麻痺」

橈骨神経の走行(左腕を背面からみた図)

橈骨神経の知覚支配

 

<橈骨神経麻痺の原因>

◎橈骨神経の圧迫や外傷(腋窩部(脇の下)、上腕外側部、手首)

 

●お酒を飲んで寝た

(飲酒は感覚を麻痺させるため無理な体勢になったとしても寝返りを打たない→橈骨神経を長時間圧迫)

●長時間の腕枕

●横向きで腕を体の下にしいて寝ている

●外傷(骨折・脱臼)

●ガングリオンなどの腫瘍

<橈骨神経麻痺の症状>

●物がつかみにくい

●ペンが持ちづらい

●下垂手(手首に力が入らなくなり手首から先がだらりと垂れる)

下垂手

●下垂指(指だけがだらりと垂れる)

●上腕~指の感覚鈍麻・しびれ

※ケガによる神経損傷や腫瘍の場合は手術が必要なことがありますが、筋肉が神経を圧迫している場合は鍼灸治療も有効です

 

小指・薬指のしびれはこちら→「尺骨神経管症候群」

肘・手の痛みやしびれはこちら→「肘部管症候群」

手の痛み・しびれはこちら→「手根管症候群」

肘・手の痛みやしびれはこちら→「円回内筋症候群」

 

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肩こりのツボ療法

<今月の食材~グリンピース~>

食物繊維が豊富。タンパク質、糖質、ビタミン、ミネラルをバランスよく含み、ビタミンB1が多く、季節の変わり目の体調維持疲労回復にふさわしい食材です。

~「セイリンカレンダー」より~

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